Focus on form through conscious reflection

Swain, Merrill

Doughty,C J. Williams 編 (1998) Focus on form in Classroom Second Language Acquisition,
Cambridge:Cambridge P.64-P.81

研究テーマ:形式に焦点を当てること

Research Question
1. モデリングメタトーク 学生が課題を行う際に使うことを勧められる話し方に関して教師や研究者が、
実物教授をすることは生徒  の話し方に影響を与えるだろうか。教師によるメタトークのモデリングは
生徒が自分の言語使用に注意を向けるのを 助けるのだろうか。
2. 第二言語学習 メタトークと第二言語習得の間に関係はあるのだろうか。

 

メタトーク
メタトークは問題解決の際に使われる言語つまり認知的目的のために使われる言語である。

 

ディクトグロス
ディクトグロスは生徒に自分の出力を考えさせる方法である。生徒は特定の文法の練習用のテキストが
通常の速さで読まれている間、知っている単語や 語句をメモし、それを少人数のグループで復元する。
その後、復元されたも のは分析され、比較される。

 

言語に関連したエピソード
言語に関連したエピソードは、生徒が自分たちが産出した言語について話し たり、自分たちの言語使用を
問う会話の一部である。エピソードの約30%は、 語彙的な意味に、40%は形式に、残りは正書法に焦点が
当てられている。

リサーチデザイン
この研究は2つの環境投入グループの生徒から成るクラスを対象に行われた。 教師と研究者が一緒にテキ
ストの復元のしかたを役割演技する。この時、メ タ言語グループに対してはメタトークに規則やメタ言語的専
門用語が使われ たが、比較のグループには使われなかった。生徒は三週間の間、一週間に1 回の割合で、
合計3つのディクトグロスを行った。最初の2 回は生徒にディ クトグロスのやり方を慣れさせるものであり、3回
目はペアワークの際にテ ープに録音された。3回目が終わった一週間後、生徒は二人一組の特別なテスト
を受けた。

被験者
被験者は同じ教育委員会の様々な学校出身のより低い中級クラスから中級ク ラスまでの様々な能力を持つ
初期のフランス語環境投入プログラムの生徒4 8人である。二つのクラスの構成はメタ言語が26名、比較が
22名となって いる。生徒は幼稚園の時からこのプログラムを受けており、初めはフランス 語だけで教育が行
われていたのが、3年生の時に英語が導入され、8年生では、 フランス語と英語の比率が2対3になる。

 

課題
この研究では、4つのディクトグロスが使われた。最初の2つは、モデリング と練習用で、数(複数形と形容詞)
に焦点が当てられた。3つ目は、練習用 で、性(男性、女性形容詞)に焦点が当てられた。4つ目は、録音用で、
複数 過去と不完全に焦点が当てられた。焦点が当てられた文法は、8年生になって も誤りを犯す分野である。

 

手順
1.ミニレッスン
それぞれのディクトグロスの前に研究者によって語彙の意味と焦点を当て る文法の規則を説明する5分から 
10分の短いレッスンが行われた。
2.ディクトグロス
ディクトグロスの段落は2回読まれ、生徒は1回目は聞いているだけで2 回目にメモを取るよう求められた。
その後、約25分間で段落を復元する ペアワークを行い、1つのペアの復元されたものが、原文と比較された。
3.モデリング
研究者がディクトグロスを2回読み、生徒が書きそうなメモを見せる。こ れを使って、研究者から事前に訓練
を受けた教師と研究者が復元する過程 の役割演技を行う。
4.セッション
セッション1:モデリングと練習 セッション2:練習 セッション3:データ収集
  二人一組の効果測定試験 この試験は、ペアのメタトークを通して構成された言語知識を測るもので ある。
5.質問形式は、二者択一、多項式選択、空欄補充、訳、自由解答方式 など多岐にわたっており、質問の数は、
ペアによって異なるので、それぞれの生徒に対して正しい点数の割合が算出された。

 

結果と結論
1. モデリングメタトーク
  メタ言語グループは比較のグループよりも約2倍半言語に関連したエピ ソードの数が多かった。
このことは、明示的な規則やメタ言語的専門用 語の使用を含むメタトークの実物教授は生徒の注意を言語使用
に向ける のに成功したということを示唆している。
2. 第二言語学習
  言語に関連したエピソードをタイプ1(問題が正しく解決された場合)、 タイプ2(問題が解決されないあるいは
問題解決につい   て意見の相違が ある場合)、タイプ3(問題が間違って解決されたあるいは、問題解決に つ
いて意見の相違がある場合)、タイ  プ4(その他)の4つに分類する。 エピソードの合計で見るとタイプ1は54.7%、
2は19.5%、3は8.2%、 4は17.6%だった。二人一組の特別な質問に関する正しい反応の割合は、 タイプ1は
79%、2は40%、3は29%だった。このことから、効果測定 試験の結果は、前の週に共同で構成した知識と一致
する傾向があると言 える。これらの結果は、教育的な文脈で適切なモデリングや使用の機会を通してエピソード
の頻度を増やすことは第二言語学習を促進するのに 役立つということを示唆している。

 

討論
 第二言語学習の共同作業の価値を高める方法
  1. 課題の特徴を慎重に考慮する。
  2. 生徒が課題の運用に対して準備をする。
  3. 生徒にフィードバックを行う。

(堀尾明子)