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下村研究室は光集積回路実現に関する研究を行っています。   ▷English

〒102-8554 東京都千代田区紀尾井町7-1
4号館275A室

有機金属気相成長MOVPE

有機金属気相成長法(MOCVDあるいはMOVPE)は化合物半導体デバイスの元ウエハを作製する有力な成長法です。有機金属とは金属原子と炭素原子との間に直接結合を持つ化合物のことです。有機金属は常温では液体または固体ですが、飽和蒸気圧が比較的高く、水素、窒素などのガスをキャリアガスとして用いれば、結晶成長には十分な量の成長用原料をガスとして安定に供給できます。また熱力学的には不安定で、加熱によって分解され、金属を遊離します。この性質を利用して、加熱した基板結晶表面にⅢ族の有機金属化合物とⅤ族の有機金属化合物(一般には水素化物)を同時に供給し、エピタキシャル成長を生じさせます。常温で気体としての取り扱いが可能なため、大面積にわたる膜圧均一性および膜圧制御性、結晶組成の均一性、さらには急峻なヘテロ界面形成が可能となっています。
当研究室の有機金属気相成長装置は長波長帯光デバイス材料として、ガリウム、インジウム、アルミニウム、ヒ素、リン系の混晶結晶を成長できる仕様となっています。ヒ素、リンのⅤ族元素は有機化合物の状態(ターシャル・ブチル・ヒ素=TBA、ターシャル・ブチル・リン=TBP)、N型ドーパントもジ・トリ・ブチル・シリコン(DTBSi)で供給しており、Ⅲ族元素もあわせてオール有機金属気相成長装置になっています。またウエハサイズは最大3インチまで成長可能な縦型炉です。



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